「膝を曲げると痛い」
「足をついたときにスネが痛い」
ダンスの練習中に膝が痛くなった経験がある方は多いかと思います。
この記事では、ダンスの疲労による膝周辺の痛みについてまとめます。
膝蓋腱炎
膝蓋腱炎(ジャンパー膝)は、ジャンプなど膝の屈伸を繰り返すことで膝蓋骨(膝のお皿)の下にある膝蓋腱にストレスがかかり炎症が起る状態です。
症状
- スクワットのように膝を曲げると痛い
- ジャンプをすると痛い
- 走ると痛い
- 階段の昇り降りで痛い
- 膝のお皿のすぐ下を押すと痛い
シンスプリント
シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)とは、足を着く動作を繰り返すことで、スネの骨膜にストレスがかかり炎症が起こる状態です。
約40%の方が両足のスネに痛みが出るのが特徴です。
症状
- 脛骨(スネの骨)に沿ってうずくような鈍い痛み
- 走るとスネの内側が痛い
- スネの内側を押すと痛い
- スネの内側に腫れや熱感がある
鵞足炎
鵞足炎とは、ジャンプなど膝の屈伸を繰り返すことで、膝の内側にある腱にストレスがかかり炎症が起こる状態です。
症状
- 足を着いたときに膝の内側にズキッとする痛み
- 膝を屈伸したときに内側に引っかかるような違和感がある
- 膝の内側の少し下を押すと痛い
- 膝の内側のつっぱり感、腫れや熱感がある
腸脛靭帯炎
腸脛靭帯炎(ランナー膝)とは、膝の屈伸を繰り返すことで、膝の外側にある腸脛靭帯炎が骨とこすれて炎症が起こる状態です。
症状
- 膝を曲げると外側が痛い
- 膝の外側を押すと痛い
炎症の予防
これらの症状は、同じ個所に負担がかかることで疲労が蓄積して炎症が起こります。
予防や改善には、負担を集中させないようにバランスよく体を使うことが大切です。
準備運動
筋肉がこわばった状態で激しい動きをすると、関節の動きが悪く体を痛める原因になります。
ストレッチや軽い運動などで、筋肉を伸び縮みさせてこわばりがとれると関節の動きや体の血流が良くなり、パフォーマンスが上がります。
正しいフォームを身につける
正しいフォームは、体(筋肉)をバランス良く使える構えです。
フォームを気にせず練習をしていると偏った体の使い方になり、疲労が蓄積しやすくなります。
ステップのときの体の軸や足のつき方など、正しいフォームを身につけましょう。
日常生活で良い姿勢を心掛けることもダンスでの良いフォームにつながります。
フィジカルトレーニング
足腰の筋肉が弱いと、関節への負担が大きくなります。
反張膝や反り腰といった悪い姿勢、偏平足などの足裏の機能低下は、膝への負担を大きくするのでトレーニングで改善しましょう。
バランスの良い練習
同じような激しい動きを何度も繰り返すのは、同じ関節や筋肉に疲労を蓄積させます。
様々な練習を取り入れてバランスよく体を使い、関節や筋肉に過度な負担を与えないことが大切です。
まとめ
ダンスの疲労による膝周辺の痛みについてまとめてみました。
疲労の蓄積による炎症は、同じ動きを繰り返すことで日に日に痛みが増します。
体の異変に早めに気づいて、休息を取ったり動きを見直したりすることが大切です。